人物考察スペシャル

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  6. コンスタンス  



絵にかいたようなヒロインで、
全然癖のない人物なので、
最初はいまいちうまくとらえられませんでした。
でも、いろいろ書いているうちにわかってきた部分があります。

アニメの最初の方を見直してみると、
コンスタンスってかなりスゴイ人なんじゃないかと思います。
単に王妃の寵愛を受けた侍女ってだけじゃなくて、
周りの人にきちんと信用されているんです。
だって、ダルタニャンの決闘を阻止するために
トレヴィル隊長と三銃士を説得に行くのですけど、
そのとき 相手がちゃんと話を聞いてくれるんですよ。

例えば、これが原作第三部に出て来る
モンタレーとマヌカン、マリコルヌたちだったら、
絶対ここまで信用されてません(笑)



とにかく地に足がついた女の子



なのです。彼女は。


おそらく、宮廷侍女の現実としては、
原作第三部の宮廷絵巻にでてくるような
はすっぱな恋愛沙汰や、王妃のお気に入り争い
嫉妬や策謀なんて日常茶判事みたいな毎日でしょうけどね。

でも本質的にコンスタンスは宮廷人らしくないと思います。
王妃の寵愛を受けているんですけど、
普通のティーンエージャーだったら、ちょっと
自分を勘違いしてしまうところもありえるかもしれない。

でも、そうでないのは、やっぱり職人の家に生まれて、
職人をやっている父親を尊敬して、自分が生まれた家で、ずっと暮らした家族と共に生きているから。
自分の立ちどころに根を張っているから、自分を見失うことがないんだと思います。

また、そこが、故郷をあとにしたダルタニャンとは違う。
ダルタニャンは、過去とは一旦切れていますから、

性格的なことを言ってしまえば、
ダルタニャンとは「同類」というよりも、補い合うような関係でしょうかね。

真面目に語ってしまいましたが、
真面目に言ってしまえば、
平民の娘が、宮廷にあがり、王妃の侍女になることはないですし、
国家機密宮の秘密を預かることもないです。
でも、命を張って助けてくれる男の子がいて、位の高い年上の王妃様に可愛がられたい、
という普遍的な女子の願望を満たしているところはあります。

で、絵に描いたようなヒロイン、といっても 時代の変遷はあるみたいで、
最近のハリウッドの古典焼き直しでも、
パイレーツ・オブ・カリビアンとかシャロック・ホームズとか
アリス・イン・ワンダーランドなどの昔ながらのヒロインがどんどんファイター化するにつけ、
ヒロイン像は時代と共に変遷するんだなと思いました。


でも、あれだけ日の当たる場所にいて、控えめでかつ気立てが良いのだから、
アニメには出てこなかったけど
理想のお嫁さん候補として、彼女を狙っている男性は他にもいるんじゃないですか。

ダルタニャンもうかうかしてられませんよねっ。

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